石田麗ちとせ染工房

工房通信

鹿 二頭

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工房を始めるとき一番に作ったのがシカのマークです。

学生の頃、図書館で偶然手にした分厚い本で「麗」の文字を甲骨文まで遡ると、鹿が二頭並んでいる様子が書かれてありました。絵が文字になろうとしているようなこの形を私はずっと気に入っていました。

文字が生まれた遠い時代を想像しながら割り箸に墨をつけ、自分で描いてみると「麗」の意味はさて置き、なんだか愛嬌のあるシカが紙の上に現れました。

この二頭、画面の中だけに留まらずこれからいろんな所に登場していきます。

一年ごとに角が生え変わる鹿に昔の人は強い生命力を感じ、その文様に、新しく生まれ変わる『再生』の祈りを込めました。

そんなことはおかまいなしの顔をした二頭ですが、みなさまに親しんでもらえたらと思っています。